2005年10月06日

「王朝実録」今後の展開

ここまで「グスクの海」の時代を知るための前提をひとまず書いて、一区切りついたという感じです。いよいよ尚巴志について述べていこうと思っていますが、今後の展開を予告します。

◆15世紀頃のヤマト、北方世界(エゾ)、朝鮮、中国・東南アジア
「グスクの海」の時代と同じ頃の対外世界の状況を概観しようと思います。南北朝争乱から室町期、天皇を凌駕する「日本国王」足利義満。北方世界の「日の本将軍」安藤氏とアイヌ。朝鮮王朝と対馬・倭寇。明の永楽帝の治世と鄭和のアジア・アフリカ遠征。「交易の時代」を迎える東南アジア…などなど。

◆尚巴志の野望(佐敷按司から王国統一まで)
佐敷の小按司から興った思紹と尚巴志。彼らの台頭の背景。大里按司の撃破から浦添グスク攻略、中山王へ。懐機をはじめとした華人勢力との同盟。北山・南山を滅ぼし、名実ともに琉球世界の「世の主」へとのぼりつめる道程を数回に分けて述べていきたいと思います。

◆15世紀頃の琉球社会
彼らが生きていた社会とはどのようなものだったのか。庶民の暮らしや服装、習俗、信仰など、少ない史料からですが、うかがえる限りで見ていきたいと思います。


◆第一尚氏王朝の官制
尚巴志らが樹立した第一尚氏王朝の政治組織はどのような構成であったのか。役職の解説など。

◆古琉球人物列伝
尚巴志の周辺にいた第一尚氏王朝の人物紹介や補足など。

以上のような感じです。ただしこれまで書いたようなペースでは進まないと思いますので気長に更新をお待ちください。  

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2005年07月23日

このブログは…

このブログは「グスクの海」公式ブログです。物語の舞台となる琉球の三山時代~第一尚氏時代の実像を探っていきます。

三山時代といえば、沖縄本島で北山・中山・南山の三つの勢力が争った琉球の戦国時代、三国志のような時代として知られています。やがてこの中から按司(あじ)のひとり尚巴志(しょうはし)が台頭して三山を統一し琉球王国を成立させ(第一尚氏)、やがて悪政を行った尚徳王に対して家臣の金丸が王位を奪って新しい政権を樹立する(第二尚氏)、というのが皆さんの知る歴史でしょう。

実はこのような歴史観は『中山世鑑』や『球陽』などの近世(江戸時代頃)に書かれた歴史書をもとにしています。歴史書は実際に尚巴志たちが活躍していた時代から200年、300年たって書かれたものなのです。内容の全てが誤りというわけではありませんが、これらは後の時代の人々の考えや視点のフィルターを通して書かれている点に注意する必要があります。

尚巴志たちの生きていた当時に書かれた史料をもとにした歴史のほうが、より信頼できるものであることは言うまでもありません。最近の琉球史の研究では、このような当時の史料(同時代史料といいます)にもとづいて、これまで知られていなかった三山~第一尚氏時代の新たな事実が次々と明らかにされていますが(それでもまだ謎が多すぎますが)、一般の人たちにはあまり広まっていないように思います。

そこで本ブログでは尚巴志たちの生きた時代を確かな同時代史料や研究・考察にもとづいて、より新しい視点で描いていこうと考えています。「グスクの海」制作のための参考にするのが主な目的なので、少々マニア向けになってしまうかもしれませんし、内容を「グスクの海」の全てに反映させることも不可能かもしれませんが、「グスクの海」のオマケ的な存在として気軽に読んでいただけたらと思います。

こちらのてぃーだブログ版「グスクの海-Ocean of Gusuku-」もよろしくです。  

Posted by トラヒコ at 20:07Comments(4)TrackBack(0)お知らせ